旅鳥として飛来するが少ない。淡水湿地や河口干潟などに飛来し，北九州市曽根新田，瑞梅寺川河口周辺，泉川・雷山川周辺では毎年のようにみられるが，他地域では稀。もともと飛来数は多くなかったが，確認頻度は年々減少しており，偶産種となりつつある。二毛作増加のため，飛来期に生息適地となる水田が減少しているほか，ハス田の減少や減反政策廃止に伴う休耕田の減少も要因の一つである。

北九州市若松区，北九州市小倉北区，北九州市小倉南区，福岡市西区，柳川市，宗像市，福津市，糸島市，鞍手町，築上町

全長40～44cm。嘴と足，首の長い大型のシギ類。夏羽は橙赤色で美しいが，冬羽は背面が灰褐色，腹面が白色の目立たない色彩となる。飛ぶ時には腰と翼の白条が目立ち，黒い尾羽も目立つ。嘴はまっすぐ（樋口ら，1996）。ユーラシア大陸の中緯度地域に繁殖分布し，地中海，アフリカ，インド，東南アジア，ニューギニアにかけて越冬する。日本では旅鳥として各地に現れる。河口部，干潟，池沼，水田，ため池など，水につかる泥地に現れる。昆虫類，甲殻類，ミミズ，ゴカイを食べる（中村・中村，1995b）。

カテゴリー判定基準：A2，D