英彦山の自然林
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群落の特徴 | 北岳・中岳・南岳の主稜線上および岳滅鬼山の頂上,鷹ノ巣山の稜線や障子ケ岳の一部にはブナ群落があり,林床にはクマイザサまたはスズタケ,一部はツクシシャクナゲが生えている。コハウチワカエデ,ベニドウダン,タンナサワフタギ,シロモジ,ツリバナなどを伴っている。鷹ノ巣山には,ブナ群落の代償植生としてのミズナラ群落があり,林床はスズタケからなる。 標高1000 以下の谷間には上部から崩落した安山岩が堆積している。そのような所にはシオジ群落が成立している。また,鬼杉付近の谷間一帯にはツガの混生したモミ群落があり,望雲台や障子ヶ岳の岩上にはヒノキ群落がある。古いスギ植林は千本杉や高住神社付近に見られる。英彦山青年の家付近にはススキ-ネザサ群落がある。ブナ群落,ヒノキ群落,千本杉などは1991年の台風19号で大打撃を受けた。 |
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構成群落 | ☆ブナ群落(A・H),☆ツクシシャクナゲ個体群(G),☆ミズナラ群落(A・G・H),☆シオジ群落(A・G・H),☆モミ群落(A),☆ヒノキ群落(A・G・H),☆スギ群落(F) |
群落立地 | 当該地域は福岡・大分両県を境する英彦山地の稜線部および斜面上部である。英彦山の中岳を中心に,北側に北岳,鷹ノ巣山,南側に南岳(最高峰:標高1200 )を経て岳滅鬼山,釈迦岳と続く稜線,それらに囲まれた障子ヶ岳,上仏来山などを含む広大な地域である。地質は標高約1000 までは凝灰角礫岩,それ以上は安山岩で,整合に重なっている。そのため標高1000 付近を崖が取り巻いたビュート地形であり,代表的な姿を鷹ノ巣山一ノ岳に見ることができる。英彦山は我が国三大修験道の山の一つで,平安時代から保護されてきたので,自然状態は極めて良好で,県内ではここでのみ生育する群落や種が多い。 |
群落評価 | A(福岡県) |