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種の解説

ハマビワ群落

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RDB2001概説

分類群 植物群落
RDB2001カテゴリー カテゴリーⅣ
群落の特徴

上層にハマビワ,マサキ,トベラなどが優占する海岸照葉低木林。海岸山地の斜面下部に生じる。類似群落に別記トベラ群落,ハマヒサカキ群落がある。いずれも群落幅が小さく,群落高,階層分化,外観は主風の強さに応じて変化する。当群落は,高さ約2~7,2~3層に分化する。群落の表面は,風上側では刈り込まれたように平滑,風下側では優占種本来の樹冠形を残す。表土はトベラ群落,ハマヒサカキ群落よりも深く適潤である。

鐘崎の群落は織幡神社後背丘陵の風衝側(東斜面)一帯にあり,尾根部で風背側(西斜面)の照葉高木林につながる。沖ノ島の群落は海岸沿いに島をほぼ一周し,下方で海岸風衝草原に,上方でタブ林に接する。

これ以外にも,島嶼や県北海岸山地の斜面下部に大小のハマビワ群落が見られる。

群落構成

上・中層に優占種のハマビワ,トベラ,マサキのほか,ヤブニッケイ,クロキ,ヒメユズリハ,ヤブツバキ,ネズミモチ,アオキ,ヤツデなどの照葉樹,マルバグミ,ノブドウ,サルトリイバラなどのつる植物を伴う。下層は一般に植被率が高く,キヅタ,テイカカズラ,フウトウカズラ,ヤブラン,ノシラン,ムサシアブミ,ヒゲスゲ,ツワブキ,オニヤブソテツなどが密生する。種組成上,ハマビワ-オニヤブソテツ群集とされる。

保存状況

上記群落は人為的影響がなく,保存状態は極めて良好である。ほかの生育地では,もともと幅の狭い帯状群落であるため,開発行為があれば立地ごと群落が失われる可能性がある。

群落評価 A(福岡県)
補足情報

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