ゲンカイイワレンゲ群落
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分類群 | 植物群落 |
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RDB2001カテゴリー | カテゴリーⅠ |
群落の特徴 | ゲンカイイワレンゲは北九州市が基準産地であり,ベンケイソウ科の植物である。アオノベンケイソウと非常に類似しているが葯が赤いのが特徴である。県内ではこの門司区軽子島と,1kmほど北にある柄杓田にしか分布していない。 生育地は秩父累積層群からなる海崖のテラス部分であり,浅く堆積した岩屑や土壌上に群生している海岸風衝群落である。群生地上部の崖上にはネズミモチ,マサキ,トベラ,ススキ,ヒトツバなどの多い海岸低木林があり,そこからの崩落腐葉土がこの岩上植物の栄養源となっている。分布区域は東南側に面した20㎡程度のごく狭い範囲で,日当たりもよく冬季の季節風から遮られた地形で生育環境はよい。なお,北西面側など日当たりの悪い場所や,一般植物が生育できるような環境条件のよい箇所には見あたらない。 |
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群落構成 | 周囲にはハマナデシコ,ハマナタマメ,シマカンギク,ホソバワダン,トダシバなど乾燥地に強い植物が見られる。 |
保存状況 | 最近この植物が紹介され,地元では一部で保護の目的で栽培が始められているが,心ない人が盗掘し,生育地が踏み荒らされており,絶滅の危機に瀕している。周辺が臨海工業地として埋め立てられ陸続きとなり,人の出入りが簡単にできるようになったことが原因と考えられる。 |
群落評価 | B(福岡県) |