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種の解説

ベッコウトンボ

学名:Libellula angelina Selys, 1883

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RDB2001概説

分類群 昆虫類
目名 トンボ目
科名 トンボ科 Libellulidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅰ類
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅰ類
生息状況・危機の状況・選定理由
1970年代までは東北南部から四国,九州にかけて,広く分布していたが,最近急激に減少したので,環境庁は1994年に「日本希少野生動植物種」に指定して採集を禁止し,静岡県磐田市桶ケ谷沼と鹿児島県祁答院町藺牟田池で保護増殖事業を行っている。県内では福岡市箱崎,古賀市千鳥ケ池,飯塚市,大牟田市で採集され,田川市,方城町,赤池町,金田町から記録されている。最近は北九州市小倉南区砂原池,戸畑区仙水町と牧山海岸,若松区響灘埋立地と小竹コスモス街道埋立地,八幡西区浦の谷池などで記録され,干拓地や埋立地の浅い湿地で連続して発生している。
分類・形態
若い成虫は雌雄とも体は黄褐色で,成熟した雄はチョコレート色になる。前後翅とも前縁の先端近くの縁紋部,中央部および基部に鼈甲色の大きな紋があり,これを結んでオレンジ色の帯がある。体長43~46mm,後翅長30~34mm。本種に似るヨツボシトンボは,翅の斑紋は前翅の基部になく,前後翅とも縁紋部と中央の紋が小さい点で区別できる。
分布情報 MAP
分布(県外)
宮城から鹿児島までの本州,四国,九州
分布(国内)
朝鮮半島,中国
生活史・生態・生息地
平地のヨシなどが茂った池や沼に生息し,成虫は4月下旬~6月上旬まで出現して,若い成虫は水辺の体色に似た枯れ草に好んでとまる。雄は縄張りを持ち,雌は単独で腹端で水面を叩いて産卵する。北九州市の海岸干拓地や埋立地などでは放置された場所に自然にできた浅い湿地で最近連続して発生しており,4月下旬~5月にかけて相当数の成虫が確認されている。
法令などの指定状況
日本希少動植物種(環境庁)
生息環境
  • 湿原・池
執筆者 (森本)
補足情報

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