オニホソコバネカミキリ
学名:Necydalis gigantea gigantea Kano, 1933Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 昆虫類 |
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目名 | コウチュウ目 |
科名 | カミキリムシ科 Cerambycidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧Ⅰ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 英彦山の稚児落としに吹き上げられた1頭が1930年7月に採集されただけで,その後60年以上採集されていない。広葉樹大木の芯腐れや立ち枯れに産卵するので,自然林の伐採が本種の生息に与えた影響は大きく,かなり危機的な生息状況と思われる。 |
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分類・形態 | 上翅は黒くて短く,腹部と後脚は細長くて,動作を含めてある種のハチに擬態する。 北海道産,本州産,九州産でそれぞれ形態に差異が見られる。体長16.5~34mm。雄では第3~5腹節,雌では第2~5腹節が黒色。上翅には暗色の短毛が密に生える。英彦山産は,前胸背板の隆起が弱く,触角が太く長い点で,本州産との間に差異が見られるという。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北海道~九州に分布。九州ではほかに,大分と宮崎で記録があるが,いずれも1例のみ。屋久島には別亜種が分布。 |
生活史・生態・生息地 | 夏に出現。飛翔中のもののほか,クワの古木,ダケカンバ立ち枯れ,ケヤキ腐朽部からの採集例が報告されている。クリの花に訪れた例もある。クワ大木での観察では,幼虫は材の中心部がコルク状に枯死した部分だけを食べて育ったという(郷, 1977)。ほかの広葉樹に産卵された場合も,幼虫は大木の,やや乾燥した芯腐れ部分を食べるものと思われる。 |
生息環境 |
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執筆者 | (藤本) |