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種の解説

シロウオ

学名:Leucopsarion petersii Hilgendorf

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RDB2001概説

分類群 魚類
目名 スズキ目
科名 ハゼ科 Gobiidae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
環境省カテゴリー 準絶滅危惧
県内地域カテゴリー 豊・筑-準絶滅危惧,有-分布しない
生息状況・危機の状況・選定理由
福岡市をはじめとして,流量が減少し,環境が著しく悪化した河川が多い。そのため本種の遡上河川,遡上量,産卵量が減少している。また,海域の埋立が進行しつつあり,生育水域の減少や環境の悪化も危惧される。
分類・形態
ハゼ科に属し1属1種。体表に粘液孔が分布し,鱗を欠く。黒色色素が少なく,成魚になっても体は半透明で,中央部に赤黒い鰾がみえるなど幼期の特徴を示す。その分類は中坊(1993),形態の詳細は松井(1986)を参照。
分布情報 MAP
分布(県外)
函館湾以南鹿児島県志布志湾の内湾や島嶼部などの浅海域と流入する河川に分布
分布(国内)
朝鮮半島南部
生活史・生態・生息地
浅海域で生育し,産卵期が近づくと河口域に集まり河川感潮域へ遡上する。北部九州での遡上時期は2~4月であり,全国的には鹿児島県,高知県,和歌山県で1~2月であるが,青森県や函館で5~6月であり北部地域ほど遅い。雄は雌より早期に多く遡上し,汽水域から淡水域に及ぶ感潮域で拳大の浮き石の下に産卵室を造る。河川に入ると雌雄は摂餌をやめ,稚魚の形態で急激に成熟が進む。雌雄は一生に1回の産卵を行い雌は斃死するが,雄は卵塊を孵化まで保護して斃死する。産卵行動や卵内発生にとって恒常的な高塩分(20以上)は弊害となり,流量不足は本種の資源に多大な影響を及ぼす。
生息環境
  • 河川
  • 河口・干潟
執筆者 (松井)
補足情報

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