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種の解説

ヒシクイ

学名:亜種ヒシクイ Anser fabalis serrirostris Swinhoe, 1871亜種オオヒシクイ Anser fabalis middendorffii Severtzov, 1873

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 カモ目
科名 カモ科 Anatidae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由
県内では秋から春にかけてまれに渡来する。ほとんどの場合,短期間の滞在であるが,越冬することもある。比較的記録の多い福岡市瑞梅寺川河口周辺では,餌場となる周辺の農地は鳥獣保護区などに指定されておらず,誤射の危険性があり,渡来時には配慮を要する。
分類・形態
本種は5亜種に区分され,日本に渡来するのは亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの2亜種である。県内には両亜種とも渡来するものと思われる。全長67cm。大型のガン類。全身ほぼ黒褐色で,下尾筒と上尾筒は白い。嘴は黒く,先端に橙色の帯がある。足は橙色。「ガガン,ガガン」と大きな声で鳴く。
分布情報 MAP
分布(県外)
亜種ヒシクイは,主に宮城に渡来し,国内の越冬数は約6000羽。亜種オオヒシクイは新潟,石川,滋賀,茨城,島根などに渡来し,国内の越冬数は約7000羽といわれている。
分布(国内)
ユーラシア大陸の北部で繁殖し,東アジア,中央アジア,ヨーロッパなどで越冬する。
生活史・生態・生息地
広大な農耕地に大きな池や沼,河川が隣接する環境に渡来する。池や沼をねぐらとし,広い農耕地で採餌を行う場合が多い。イネ科植物の種子やマコモなどを食べる。瑞梅寺川河口周辺では11月の記録が多い。河口部で休息し,採餌は朝夕に水田地帯で行うことが多く,イネの二番穂や落ち穂を食べている。
法令などの指定状況
文化財保護法(種指定の天然記念物)
生息環境
  • 水田・水路
  • 湿原・池
  • 河川
  • 河口・干潟
執筆者 (岡部)
補足情報
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