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種の解説

ダイシャクシギ

学名:Numenius arquata orientalis Brehm, 1831

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 チドリ目
科名 シギ科 Scolopacidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由
県内には冬鳥として渡来する。本種の越冬する干潟は全国的にみても少なく,そのほとんどが数羽である。100羽以上が渡来するのは,長崎県諫早湾干潟と北九州市曽根干潟の2カ所のみであった。しかし,最大の渡来地であった諫早湾干潟は,干拓事業による潮受堤防の閉め切り後に消滅したため,そこを利用していた個体群は,佐賀県大授搦の干潟に移動した。曽根干潟では毎年120羽前後が越冬し,本種の国内2番目の越冬地となっている。本種が渡来する県内の干潟は,いずれも埋立や環境悪化が懸念され,その越冬環境は安泰とはいえない状態にある。大規模な越冬地は国内には本県と佐賀県にしかなく,県内の越冬地は本種の存続にとって非常に重要な地位を占めている。
分類・形態
全長60cm。長くて下に曲がった嘴を持つ大型のシギ類。全身淡褐色で,暗褐色の縦斑がある。下尾筒,腰,上尾筒は白い。「カーリュー」と大きな声で鳴く。桐原ら(2000)参照。
分布情報 MAP
分布(県外)
全国の干潟に冬鳥または旅鳥として渡来する。
分布(国内)
ユーラシア大陸北部で繁殖し,中国南部,東南アジア,インド,アフリカで越冬する。
生活史・生態・生息地
曽根干潟で越冬するものは11月頃から渡来し,4月まで見られる。干潟域に生息しカニ類を好む。長い嘴を干潟に突っ込んで,ヤマトオサガニなどのカニ類や貝類などを捕食する。満潮時には冠水しない場所で休息するが,曽根干潟では大潮などの潮位が高い時にはすべて冠水してしまうため,潮が引いて干潟が現れるまでの間,上空を飛び回っていることがある。
生息環境
  • 海岸
  • 河口・干潟
執筆者 (岡部)
補足情報

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