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種の解説

ナベヅル

学名:Grus monacha Temminck, 1835

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 ツル目
科名 ツル科 Gruidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由
県内では,10,11月の渡りの時期に群れが上空を通過したり立ち寄ることがある。越冬例もあり,その場合は単独のことが多い。飛来する農耕地は鳥獣保護区となっていない場合が多く,誤射の危険性がある。また越冬するには広い農耕地が必要だが,宅地や工場などの造成により,まとまった面積の農耕地が減少しつつある。本県は渡りのルート上に位置し,越冬地の要件を満たす農耕地もあり,過密状態の鹿児島県出水からの分散地としての可能性があることなど重要な位置を占めている。
分類・形態
全長96.5cm。頭部と頸は白く,体は灰黒色。頭頂は赤い皮膚が露出しており,額は黒い。嘴は黄色で,足は黒色。「クルル」と大きく響く声で鳴く。
分布情報 MAP
分布(県外)
鹿児島県出水平野に約8000羽が渡来し世界最大の越冬地となっている。山口県熊毛町,高知県中村市に少数が毎年越冬する。ほかの地域ではまれ。
分布(国内)
シベリア東南部,中国東北部で繁殖し,中国揚子江周辺,韓国で越冬する。
生活史・生態・生息地
広い農耕地に渡来する。イネ科植物の種子やイネの二番穂などを捕食する。越冬地では,家族群は親鳥2羽と幼鳥2羽または1羽で行動する。
法令などの指定状況
種の保存法(国際希少野生動植物種),文化財保護法(地域指定の特別天然記念物)
生息環境
  • 水田・水路
  • 湿原・池
  • 河川
  • 草原
  • 河口・干潟
執筆者 (岡部)
補足情報
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