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種の解説

カワウソ

学名:Lutra lutra (Linnaeus, 1758)

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RDB2001概説

分類群 哺乳類
目名 ネコ目(食肉目)
科名 イタチ科 Mustelidae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類
生息状況・危機の状況・選定理由

過去には全国に普通に生息していたが,生息数激減のため1928年には狩猟獣から外された。その後,密猟,農薬汚染,環境の急変により各地で急激に絶滅したと考えられる。1953年に新聞紙上でカワウソの再発見を呼びかけた結果,愛媛,高知,徳島3県で生存が確認された。その後,捕獲増殖保護事業も失敗し,現在では高知県南西部に生息の可能性が残っているだけであり,日本の哺乳類のなかでは最も絶滅の可能性が高い。県内での生息状況は筑前国続風土記によれば「国内処々に多し」と記載されており,筑前国産物帳に名が挙げられていることから,1700年代には普通に見られたと考えられる。また,1963年に平尾台から本種の遺骸が発見されている。

分類・形態

日本のカワウソは固有種ニホンカワウソL. nipponであるという見解もある。全長100,体重8を越してイタチ科の中では大型で,泳ぐのに適した形態からほか種と区別できる。

分布情報 MAP
分布(県外)

かつては北海道,本州,四国,九州に生息していた。

分布(国内)

世界的にユーラシア大陸のシベリアを除く,河川沿いに広く分布する。また,朝鮮半島南部には我が国と同様に,絶滅の危機にあるわずかな個体群が保護されている。

生活史・生態・生息地

河川の中・下流から海岸部に生息する。主食は魚類と甲殻類である。川岸に巣穴を掘り,休息・出産場所とする。生態の解明はほとんど行われていない。

法令などの指定状況

文化財保護法(特別天然記念物)

生息環境
  • 河川
  • 河口・干潟
  • 湿原・池
執筆者 (哺乳類分科会)
補足情報

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