常緑性。根茎は横走し，径約2mm，古い部分はほとんど裸出し，先端近くに葉をやや込み合ってつけ，鱗片がある。葉柄はわら色，長さ約10cm，まばらに鱗片をつける。根茎と葉柄基部の鱗片は三角状長楕円形，長さ3～5mm，幅1.5～2mm，褐色，背面にまばらに毛がある。葉身は倒披針形で鋭尖頭，長さ20～50cm，幅5～8cm，下部の羽片はしだいに短くなり，下部数対は耳状。大きい羽片は三角状長楕円形，羽軸近くまで切れ込み，基部は広いくさび形から切形で無柄。裂片は狭長楕円形，鋭頭からほぼ鋭頭，長さ3～4mm，幅約1mm，全縁から不規則な鈍鋸歯縁をなし，有毛。葉質は草質か，ややかたい草質，淡緑色，下面には球形で無柄の褐色から白っぽい腺がある。胞子嚢群は裂片の辺縁寄りにつき，包膜は円腎形，径約0.5mmとやや小さく，密に腺がある。胞子表面には網状の隆起がある。染色体数はn＝31の2倍体。

静岡県，中国地方西部，四国（徳島県，愛媛県），九州（北・中部）と屋久島

済州島，インド，スリランカからニューギニア