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種の解説

シンテンウラボシ

学名:Colysis shintenensis (Hayata) H.Ito

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ウラボシ科 Polypodiaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類
生息状況・危機の状況・選定理由

篠栗町に唯一の自生地があり,常緑林内の林床,岩上に群生している。群落は1712の範囲で,植被率は20である。現存自生地では,34年前からほとんど変化はないが,その下流の川岸に着生していたものは,護岸工事で消滅している。本県では産地はもともと1カ所で,希少であった。

分類・形態

イワヒトデとヤリノホクリハランの雑種起源のシダと推定されている。葉身は一部波状縁になる程度で,すべてが単葉である。

分布情報 MAP
分布(県外)

本州(静岡),九州,沖縄

分布(国内)

台湾

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

常緑性。根茎は長く横走し,径3~5mm,鱗片がある。鱗片は披針形,基部は円形~楕円形,褐色で格子状,長さ約3mm,辺縁は不斉な歯牙がある。葉はまばらにつき葉柄は長さ10~30cm,基部に鱗片がある。葉身は多形,単葉で全縁のものから,下部に数対の狭披針形の裂片が突出するものまであり,全体は三角状,裂片を除いた部分は披針形で長さ25~50cm,幅3~5cm,裂片は長さ7cm,幅0.5~0.8cmに達する。葉質は紙質,無毛で濃い緑色。主側脈ははっきりみえ,網状の脈もかすかながらみえる。胞子嚢群は主側脈の間に1列線状に伸び,突出する裂片にもつく。染色体数は2n=72,108の2倍体または3倍体の雑種性。トリテルペンが検出される。

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