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種の解説

シシンラン

学名:Lysionotus pauciflorus Maxim.

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 イワタバコ科 Gesneriaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類
生息状況・危機の状況・選定理由

那珂川町に唯一の自生地があり,樹幹に幼株も含めて10株程度が着生しているだけである。60年以上も前から知られていた自生地で,日本海側の北限分布域に当たる。まだ花を見ないが,幼株があるので種子繁殖が行われている。この地域に計画中のダムによる絶滅が懸念されており,緊急に保護対策が必要である。

分類・形態

樹幹に着生する小低木。茎は細長く,樹幹に着生するコケ類の中をはい,長さ20~50,太さ2~3

分布情報 MAP
分布(県外)

本州(静岡以西)~九州

生息環境
  • 低地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

茎は細長く,樹幹に着生するコケの中をはい,長さ20~50cm,太さ2~3mm,灰褐色で無毛。葉は対生,または3~4枚が輪生し,短い柄があり,葉身は厚い革質で,無毛,長楕円状倒披針形,長さ2~7cm,幅0.6~2cm,先は鈍く,下部は柄の方へしだいに狭まり,少数のとがった鋸歯があり,裏面の1本の中脈が目立つ。7~8月,上部の葉腋に短い花序を出し,1花をつける。花柄は長さ1~1.5cm,中部には早落性の小さな苞がある。萼は5深裂し,裂片は線状披針形でとがり,長さ3mm。花冠は淡桃色で長さ3~3.5cm,子房は長さ2cm,花柱は長さ0.8~1cm。蒴果は長い線形で,先はとがり,長さ4~7cm,幅2.5mm。種子は紡錘形で,長さ約0.8mm,両端に種子とほぼ同長の細い付属体がある。本州(伊豆半島および京都府以西)・四国・九州に分布する。しばしば,台湾や中国大陸にも分布するように報告されているが,これは別種のL.warleyensis Willm.である。シシンランは花が小さく,花柱が長くて子房の約半分ほどであるのに対し,これは花が大きく,長さ4~5cmで,花柱は短く3~4mmで,子房のほどの長さである。

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