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種の解説

ヒシモドキ

学名:Trapella sinensis Oliver

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ヒシモドキ科 Trapellaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由
筑後市羽犬塚,瀬高町~山川町,遠賀川,矢部川の4カ所が記録産地である。具体的な産地は不明で,産地の一部は重複し3カ所以内で,現状不明であったが,今回の調査で久留米市に新産地が見つかった。生育地は川で,個体数は10株程度で少数である。水質汚染や川の改修による消滅が懸念される。
分類・形態
池や川に生える多年草。茎は細長く伸びて水中を漂い,節から根と葉を出す。水中葉は細く披針形,水上葉は三角状円形~腎円形。
分布情報 MAP
分布(県外)
本州(青森以南)~九州
分布(国内)
朝鮮半島,中国
生息環境
  • 河川
執筆者 (筒井)
補足情報
池や沼にはえる多年草。茎は細長く伸びて水中をただよい,節から根と葉を出す。水中葉は細く披針形。水上葉は3角状円形~腎円形で,長さ2~3.5cm,幅2.5~4cm,先の鈍い鋸歯があり,先は円く,基部は開いた浅心形で,3脈がある。葉柄は長さ1~3cm。7~9月,葉腋より2cmほどの花柄を伸ばし,淡紅色の花を水上に出す。萼は鐘形で,萼筒は長さ8mm,萼裂片は長さ2mm。各裂片の下に突起がある。花冠は筒状で,長さ2~2.5cm,背面がふくらみ,先は5裂し,裂片は円い。ときに閉鎖花をつける。花後,萼筒が長く伸び,下部が狭まった円柱形の堅果となる。堅果は長さ1.2~2cm,幅3~4mm,萼裂片が生長した3~5本の長さの不ぞろいな細長い刺状突起があり,その先は内向きに曲がる。種子は1個で細長く,4稜がある。本州・九州,朝鮮・中国に分布する。

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