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種の解説

トモエソウ

学名:Hypericum ascyron L. var. ascyron

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 オトギリソウ科 Guttiferae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由

福岡市早良区,前原市,宗像市,北九州市小倉南区,香春町,豊前市に9カ所の記録および標本産地があるが,現存するのは福岡市,前原市の2カ所だけである。2カ所は採石場の採石と林道の拡幅で消滅した。5カ所では現状不明である。本県では希少である。

分類・形態

九州産の本種は変種コウライトモエソウに該当するという説があり,本県の標本も同変種の可能性がある。花柱の長さや合着の長さで,両変種は区別される。

分布情報 MAP
分布(県外)

北海道~九州

分布(国内)

朝鮮半島,中国,シベリア

生息環境
  • 草原
執筆者 (筒井)
補足情報

茎は4稜があり,丈高く50~130cm,直立し,分枝する。葉は披針形で,長さ4~8cm,先はとがり,基部はなかば茎を抱き,多くの明点が入り,黒点はない。花は大きく,径5cm,茎および枝の先に2出集散状の花序をつくる。花柄は短く,萼片はいちじるしく大小不同で,卵形または楕円形,脈の間に多くの明腺が走る。花弁は黄色で,長さ2.5cm,巴形のゆがんだ形をしている。雄蕊は多数で,5束にわかれる。子房は長さ7~8mm。花柱は長さ7mm,全長のの高さまで合着し,先は反り返る。蒴果は円みを帯びた円錐形で,長さ13~15mm。種子は黒褐色で,網状の隆起がある。北海道~九州,朝鮮・中国・シベリアに広く分布する。

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