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種の解説

デンジソウ

学名:Marsilea quadrifolia L.

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 デンジソウ科 Marsileaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由

田川市に唯一の現存自生地があり,休耕田に点在しているが,その面積は2程度である。10カ所以上の記録および標本産地での再確認はされていず,埋立や農地の改良事業で絶滅した所もある。現状不明の所が多い。大幅な減少の原因の一つに除草剤の使用があると推測される。

分類・形態

夏緑性の水生シダ。根茎は細く,長く横走して不規則に分岐する。葉は4枚の小葉からなり田の字形を呈して水面に浮く。

分布情報 MAP
分布(県外)

北海道~九州

分布(国内)

ヨーロッパ,インド北部~東アジア

生息環境
  • 水田・水路
執筆者 (筒井)
補足情報

夏緑性の水生シダ。根茎は細く,長く横走して不規則に分岐し,やや接して葉をつけ,淡褐色の圧着した毛がある。葉柄は長さ10~15cm,無毛,緑色,基部は暗色。小葉は4枚が四ツ葉のクローバーのように田の字形に並び(田字草の名はこれによる。),倒三角形,上端はゆるやかな円形でほぼ全縁,両側面は直線に近く,広いくさび形,長さ幅ともに1~2cm,無毛。胞子嚢果は有柄で,葉柄の基部より少し上から出る短い枝に1~3個つき,楕円形,長さ4~5mm,密に軟毛があるが,毛は早落性。染色体数は外国のものでn=20の報告がある。フラボノイド(ルチンなど),トリテルペン(ジプロプテンなど4種),芳香族化合物が検出される。北海道(ごくまれ)・本州・四国・九州と奄美大島の低地で,水田や池沼などの泥に根を下ろしてしばしば群生する。ヨーロッパ・インド北部から東アジアに分布する。

以前は暖地でごくふつうであったが,除草剤を使い始めてから水田などから姿を消し,最近では珍しくなってきた。

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