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種の解説

ミゾシダモドキ

学名:Cyclogramma leveillei (Christ) Ching

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ヒメシダ科 Thelypteridaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由

添田町が唯一の標本産地で,山地の渓流沿いに1カ所自生地があり,30株ほど現存する。かつての群生地の岩場は崩落していたが,そのまま滑落したらしく,個体数に変動は認められなかった。下方にある砂防ダムの影響で自生地が埋没するような懸念もない。本県では極めて希少の種である。

分類・形態

ミゾシダに類似するが,葉質はより固くて常緑性。根茎は横走し,葉は約5の間隔でつく。葉は長楕円状披針形,最下羽片は短縮する。

分布情報 MAP
分布(県外)

本州(千葉以西)~九州

分布(国内)

朝鮮半島,中国,台湾

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

常緑性。根茎は横走し,径4~5mm,まばらに鱗片をつける。葉は約5mmの間隔でつき,葉柄は基部がわずかに太く,長さ20~40cm,緑っぽいか,淡褐色,全面に毛があり,基部に鱗片がある。根茎と葉柄基部の鱗片は三角状披針形,鋭尖頭,長さ6~10mm,幅3~5mm,薄い草質で,表面と辺縁に密に毛がある。葉身は長楕円状披針形,鋭頭,下部に向かってしだいに狭まり,長さ30~60cm,幅15~20cm,2回羽状中裂~深裂する。羽片は短い柄があるか,ほぼ無柄,披針形,下部の1~3対は特に小さい。羽軸の背軸側(裏面)には短い毛がやや密につき,長い針状毛は少ない。羽軸が中軸につくところに通気孔が突起となって目だつが,乾燥標本では縮んで目だたなくなる。裂片は三角状長楕円形,円頭から鈍頭,全縁。葉質はかための草質からやわらかい紙質,淡緑色または淡青緑色,裏面に毛がある。側脈は単条ではっきりみえ先端は裂片の辺縁に達し,裏面は有毛。胞子嚢群は裂片の中肋寄りに生じ,円形,径約0.7mm,包膜はない。胞子嚢群は有毛のものと無毛のものがある。胞子表面には刺があり,暗褐色。染色体数はn=ca.138の8倍体。

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