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種の解説

ツツイイワヘゴ

学名:Dryopteris tsutsuiana Kurata

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RDB2001概説

画像:葉柄・葉軸に黒褐色の鱗片が密生しているシダ。ツツイイワヘゴ。

熊谷信孝

分類群 維管束植物
科名 オシダ科 Dryopteridaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由

築城町,豊前市の2カ所が標本産地であるが,豊前市では幼株を含めて12株の現存を確認した。築城町では再確認ができず,現状不明である。かつては50株以上自生していたが,林道工事に誘発された土石流と砂防ダム工事で大幅に減少した。日本の固有種で,豊前市が基準標本産地である。世界での現存個体は19株。

分類・形態

イワヘゴとツクシイワヘゴの中間形態のシダで,葉柄・葉軸には黒褐色の鱗片が密生し,ソーラスは羽片の辺縁寄りにつく。

分布情報 MAP
分布(県外)

九州(熊本)

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

ツクシオオクジャクに似ているが,葉柄から中軸にかけてやや密につく鱗片は黒褐色,辺縁には多少とも突起がある。葉身は下部の羽片がやや短くなり,上部の羽片は急に短くなって穂状の頂羽片状の部分がある。胞子嚢群は辺縁には局限されることはなく,中肋と辺縁の中間まで広がり,包膜はほぼ全縁。染色体数はn=123で3倍体無融合生殖。和名は福岡県を中心としたシダの調査に貢献した筒井貞雄にちなむ。

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