ムラサキベニシダ
学名：Dryopteris purpurella Tagawa
Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
| 分類群 | 維管束植物 |
|---|---|
| 科名 | オシダ科 Dryopteridaceae |
| RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧ⅠＡ類 |
| 生息状況・危機の状況・選定理由 | 福岡市早良区，筑穂町，黒木町に3カ所の標本産地があるが，1978年以降は再確認はされていず，現状不明である。3カ所では渓流沿いやスギ林内に見られ，個体数は5株にすぎなかった。本県ではもともと自生地も個体数も少ない植物である。 |
|---|---|
| 分類・形態 | 新葉はベニシダと同様に全体が紅紫色を帯び，葉柄葉軸では後まで残る。葉柄基部鱗片は黒褐色～黒色である。ヌカイタチシダモドキとの識別が微妙で，同種の変種とされることもある。 |
| 分布情報 | MAP |
| 分布（県外） | 本州（三重以西）～沖縄 |
| 分布（国内） | 朝鮮半島，中国 |
| 生息環境 |
|
| 執筆者 | （筒井） |
-
- 常緑性。根茎は短く，斜上，塊状となり，葉を叢生し，鱗片をつける。葉柄は長さ20～30cm，紅紫色をおび，鱗片がある。葉柄の鱗片は線形，黒色～黒褐色，全縁。葉身は三角状広卵形，上部はやや急に狭くなって鋭尖頭，長さ30～45cm，幅20～35cm，2回羽状複生～3回羽状深裂。羽片は三角状狭披針形，ごく短い柄があり，中軸や羽軸も紅紫色をおびる。小羽片は三角状長楕円形，鈍頭，基部は広いくさび形で，下部の大きいものには短い柄があり，切れ込みの程度には変異があり，ほぼ全縁から羽状中裂のものまである。葉質はややかたい草質，若葉は紅紫色で，成葉は淡い緑色。胞子嚢群は小羽片の辺縁と中肋の中間につくものが多いが，辺縁に近くつくのものあり，中肋寄りのものもまれにある。染色体数はｎ＝123，164で3倍体，4倍体の無融合生殖。
