メヤブソテツ
学名:Cyrtomium caryotideum (Wall. ex Hook. et Grev.) PreslMyしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 維管束植物 |
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科名 | オシダ科 Dryopteridaceae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧ⅠA類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 福岡市早良区,北九州市小倉南区,甘木市の3カ所の標本産地があるが,現存が確認されているのは,福岡市早良区だけで,個体数は20株である。北九州市小倉南区では偶然に採集されたもので,現状は不明。甘木市の自生地は公園整備により絶滅した。現状不明と絶滅の個体数は1株で,もともと本県では希少である。 |
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分類・形態 | 羽片は多くて6対,その基脚はくさび形で上側(まれには下側)には鋭い耳片がある。羽片の辺縁には鋭鋸歯がある。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州(関東)~九州 |
分布(国内) | 台湾,中国,フィリピン,インドシナほか |
生息環境 |
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執筆者 | (筒井) |
常緑性。根茎や葉柄下部につく鱗片は卵状長楕円形から卵状披針形,鋭尖頭,長さ1~1.5cm,暗褐色。葉柄は長さ25~40cm,基部には密に鱗片がつく。葉身は頂羽片の発達する単羽状複生,狭長楕円形で,鋭頭,基部は円形,長さ50cmに達することがある。側羽片は(1~)2~6対,短い柄があり,革質,卵状で,鋭尖頭,基部は円形であるが,前側または両側に耳状突起をつけ,辺縁には鋭鋸歯がある。羽片の長さと幅の比は5
2くらい。葉脈は数列の網目をつくり,胞子嚢群は多数で,葉裏に散在する。包膜は灰白色,中心部がやや暗褐色になることもあり,辺縁は不規則な鋸歯縁となる。染色体数は‘n’=‘2n’=123で,3倍体無融合生殖。本州(関東地方・中部地方南東部・紀伊半島)・四国・九州の山地にまれに産し,石灰岩地で土のたまった岩隙などに生じることが多い。ヒマラヤから台湾にかけての各地と,フィリピン・ハワイに記録がある。