キドイノモトソウ
学名:Pteris kidoi KurataMyしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 維管束植物 |
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科名 | イノモトソウ科 Pteridaceae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧ⅠA類 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 北九州市小倉南区,香春町,田川市,苅田町の石灰岩地に少数の個体が現存するが,以前よりも5分の1程度に減少している。生育地の石灰岩の除去や除草あるいは園芸用の採取が減少の原因と推定される。今回の調査で再確認した個体数は22株であり,未調査地の個体数を加えても,現存個体は30株と推測される。 |
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分類・形態 | イノモトソウに類似するが,羽片はより細く,その基部が葉軸に流れて翼状になることはない。葉肉内に側脈と平行して偽脈がある。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州(岡山,山口),四国(愛媛),九州 |
分布(国内) | 台湾 |
生息環境 |
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執筆者 | (筒井) |
- 常緑性。根茎は短く斜上し,鱗片は小さく,黒褐色。葉は二形になり,胞子葉が高い。葉柄はわら色で下部は褐色,基部に線形で黒褐色の鱗片をつけ,長さは胞子葉で8~22cm,栄養葉で2.5~8cm。葉身は胞子葉で長さ7~20cm,側羽片は1~3対,最下羽片は2叉することがあり,長さ15cmに達し,幅4~7mm,頂羽片は側羽片より長く,20cmをこえることもある。栄養葉の側羽片は(0~)1~2(~3)対,長さ4cm以下,幅5~12mm,頂羽片は長く伸び,長さ7~20cm,幅7~14mm,辺縁には鋸歯がある。羽片にはやや密に偽脈がある。染色体数はn=29,2n=58の2倍体。和名,学名ともこの種の発見者であり,南九州のシダの調査に大きく貢献した城戸正幸にちなむ。