サクラソウ
学名:Primula sieboldii E.Morr.Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 維管束植物 |
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科名 | サクラソウ科 Primulaceae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 『福岡県植物目録』(1952)には,甘木市安川,宝珠山村宝珠山の2カ所の産地が記録されているが,それらは古い文献からの引用に基づき記録されたもので,標本も残っていない。その後も再確認はされていず,新産地も確認はされていないので,絶滅したものと推定される。産地の1カ所は果樹園の造成・埋立で消滅したと伝えられている。 |
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分類・形態 | 湿潤な草地に生える多年草。花期は4月で,花色は紅色。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北海道,本州,九州 |
分布(国内) | 朝鮮半島,中国東北部,シベリア東部 |
生息環境 |
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執筆者 | (筒井) |
- 山麓や川岸の湿気の多い野原にはえる多年草で,根茎は太く短い。全体に白色の縮れた長い毛がはえる。葉には葉身の1~4倍の長い柄があり,葉身は長卵形または卵状長楕円形で、長さ4~10cm,幅3~6cm,先は鈍く,基部は浅い心形,縁に浅い不ぞろいな2重の歯牙があり,表面に多少しわがある。4~5月,15~40cmの花茎を伸ばし,先端に7~20個の花を散形につける。苞は狭披針形。花柄は花期に長さ0.5~1.5cm,果期では2~3.5cmとなる。萼は筒状でなかばまで5裂し,長さ8~10mm,裂片は披針形。花冠はふつうは紅紫色で花喉部は白く,深く5裂し,径2~3cm,筒部は長さ10~13mm。蒴果は扁球形で径5mm,萼片より短く,裂開せず,子房下部と萼片との接点から離れ,種子を散らす。北海道南部・本州・九州,朝鮮・中国(東北)・シベリア東部に分布する。荒川流域の浦和市田島ヶ原のサクラソウ群落は特別天然記念物として保護されている。江戸時代から明治には荒川沿いにふつうにみられたので,野外に出かけてサクラソウ見物が行なわれ,園芸化もされて,現在でも500~700品種もの園芸品が栽培されている。