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種の解説

ハマビシ

学名:Tribulus terrestris L.

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ハマビシ科 Zygophyllaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類
生息状況・危機の状況・選定理由

福岡市西区能古島(1989年採集),玄海町(1933年,1965年採集)から3点の標本が採集されているが,2カ所では海浜の開発で絶滅しており,1933年の採集者は1945年以降は見ないとラベルに記しているので絶滅したのであろう。能古島では1994年には絶滅していた。本県ではもともと希少の植物であった。

分類・形態

海岸の汀線より陸側の砂地に生える一年草または越年草。茎は砂上を長くはって1に達する。果皮は木質で太い刺と刺状のものがある。

分布情報 MAP
分布(県外)

本州(茨城以南)~九州

生息環境
  • 海岸
執筆者 (筒井)
補足情報

海岸の砂地にはえる1年草または越年草。茎は匍匐して長さ1に達し,基部で分枝し,枝はふたたび分枝する。若い枝や葉軸などに白色のあらい毛と短毛が目立つ。葉は中間型もあるが2型を区別することができ,1つは大型で6~7対の小葉があり,葉軸は長さ3~6cm。他の1つは小型で3~5対の小葉があり,葉軸は長さ1~3cm。大型葉は単独か小型葉または花に対生してつき,小型葉はいつでも大型葉に対生してつく。全部の葉が対生している枝と互生の混じる枝とがある。小葉は対生し,長楕円形,鈍頭あるいはやや鋭頭で全縁,基部は中肋より下側が大きくゆがみ,裏面と縁辺に白い伏毛がある。大型葉では小葉は大きく,長さ10~18mm,幅5~7mm,小型葉では小さく,長さ5~12mm,幅2~5mm。托葉は葉の基部に1対つき,離生し,狭卵状3角形で,長さ1~5mm,宿存する。花は7~10月に小型葉の腋につくか,あるいは大型葉と対生してつく。花柄は長さ1~2cm。萼片は狭卵形で,漸鋭尖頭,長さ4~5mm。花弁は黄色,倒卵形で,長さ約5mm。雌蕊は無柄,子房に白毛を密布する。蒴果は径約1cm,熟して5片にわかれ,果皮は木質で表面に10本の太い刺と多数の刺状の毛とがある。本州(千葉県および福井県以西)・四国・九州に分布し,世界の熱帯~暖帯の海岸や内陸の乾燥地に広く分布する。

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