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種の解説

ズミ

学名:Malus toringo (Sieb.) Sieb. ex Vriese

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 バラ科 Rosaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅
生息状況・危機の状況・選定理由

北九州市門司区戸上山(1929年採集),杷木町針目山(1980年採集)の2カ所が記録産地であるが,ともに採集者により絶滅が確認されている。土地開発と森林伐採が絶滅の原因である。もともと九州では産地は少なく,本県での個体数は20株以内で,大きいものでも樹高4程度であった。

分類・形態

落葉性の小高木または低木で,大きいものは樹高10に達する。長枝につく葉はしばしば3~5裂する。

分布情報 MAP
分布(県外)

北海道~九州

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

別名コリンゴ,コナシ。落葉性の小高木または低木。高さ10に達する。短枝はしばしば刺状となり,若枝は赤褐色,ふつう白軟毛がある。葉は狭卵形,楕円形から長楕円形または狭倒卵形,短枝につくものは全縁,長枝につくものはしばしば3~5中裂し,ともに鋭頭または急鋭頭,長さ3~10cm,鋭い鋸歯または重鋸歯があり,両面に軟毛をしくかまたはほぼ無毛。側脈は5~7対で先端はやや不明となる。葉柄は長さ1~3cm,白軟毛がある。花は白色ではじめ紅色をおび,径2~3cm,4~8個が短枝に散状につき,5~6月に咲く。小花柄は長さ2~3.5cm,軟毛がある。萼は鐘形,白軟毛があり,萼筒と萼裂片はほぼ同長,萼裂片は狭卵形,やや鋭尖頭で鈍端,長さ3~4mm,幅1~1.5mm。花弁は倒卵形で円頭,全縁,長さ11~15mm,幅7~10mm,内面先端に白軟毛が散生するかまたは無毛。雄蕊は長さ7~9mm,葯は小型で円形。花柱は3~4個,離生し,基部に白軟毛が密生する。子房は3~4室,各室に2個の胚珠を入れる。果実は球形で無毛,径6~10mm,赤色に熟す。北海道・本州・四国・九州の山地に生える。リンゴの台木として利用される。名は「染み」で,樹皮が黄色染料として用いられたためという。変異に富み,熊本県のツクシカイドウM. hupehensis (Pamp.) Rehder は本種であるとされる。

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