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種の解説

ハイミミガタシダ

学名:Pseudophegopteris aurita (Hook.) Ching

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RDB2001概説

画像:細長い翼を左右に広げたような葉身を持つハイミミガタシダ。葉身は葉先に向かって間隔を開けながら連なる。

1981年 筒井貞雄

分類群 維管束植物
科名 ヒメシダ科 Thelypteridaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由

1972年に発見された立花町山中が唯一の自生地で,日本における北限であった。1981年までは現存を確認したが,1995年の調査では既に絶滅していた。自生地はスギ林縁の日当たりのよい場所であったが,スギおよびモウソウチクの成長により日当たりが悪くなり,絶滅したものと推定される。

分類・形態

ミミガタシダに類似するが,根茎は長くはい,葉は間隔をおいて出る。葉身は二回羽状深裂で,下向きの第一小羽片はほかより長くなる。

分布情報 MAP
分布(県外)

鹿児島(現状不明・文献記載)

分布(国内)

中国南西部からヒマラヤ

生息環境
  • 低地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

ミミガタシダに酷似するが,根茎は長く横走し,葉をやや間隔をおいてつける。染色体数はn=31の2倍体。福岡県,鹿児島県(九州本土に2ヶ所,および屋久島)で,林縁で向陽の斜面に生じ,ヒマラヤから中国南西部に分布する。伐採のあとなど人為的な攪乱をうけたところに生じ,安定した生育を続けることはむずかしいものである。個体数が少なく,危急種である。葉だけみると,ミミガタシダと区別がつかないが,ヒマラヤではより大型となり,根茎も径1cmに達する。

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