エゾミドリシジミ
学名:Favonius jezoensis (Matsumura)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 昆虫類 |
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目名 | チョウ目 |
科名 | シジミチョウ科 Lycaenidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧Ⅰ類 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅰ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 1959年に英彦山の豊前坊で1雄が採集され,1962年まで雌を含む報告が続いた。1962年から冬季採卵が行われるようになり,1978年まで少数ながら報告がある。以後1995年豊前市経読林道で成虫,1996年添田町障子岳で1雄が採集された。日本産蝶類県別レッドデータリストでは「絶滅危惧種」とされている。 |
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分類・形態 | 本属唯一の日本固有種で,亜種の分割はされていない。前翅長約21mm。雄の後翅表外縁黒帯は幅広く,その幅は外縁中央部で特に狭くならない。前翅外縁はほぼ直線状で,外縁中央部においてややえぐられる。九州をはじめ暖地の個体は寒冷地のものに比べてかなり大型となる。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北海道,本州,四国,九州。西南日本では一般に希少種で,九州では,英彦山,祖母山,九重山,白岩山(宮崎),紫尾山(鹿児島)などの高地帯のみ |
生活史・生態・生息地 | 年1回の発生。1月中旬~7月に出現し,雌は9月末まで見られる。幼虫の主な食樹は,ブナ科のミズナラであるが,英彦山ではアカガシが確認されている。その他,コナラ,クヌギ,カシワ,アベマキなどの落葉樹,ウラジロガシ,ツクバネガシなどの常緑樹からも卵が発見されている。成虫の訪花性は強く,シシウド,アカショウマ,ウツギ,クリなどが確認され,吸水も観察されている。温帯落葉広葉樹林がおもな生息地であり,ミズナラ林に多い。また,本種は渓谷,山腹斜面,雑木林など多様な環境に生息する。 |
生息環境 |
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執筆者 | (矢田・新海) |