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種の解説

ヒメシャラ

学名:Stuartia monadelpha Sieb. et Zucc.

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ツバキ科 Theaceae
RDB2001カテゴリー 情報不足
分類・形態

落葉高木で,高さ15に達する。若枝は緑色,開出毛があるか,または無毛,秋までに灰褐色となり,四,五年枝は淡赤褐色,平滑,のちにしだいに外側の樹皮が細長い小片となってはげ始める。ヒコサンヒメシャラと比べて初開花の年月が長くかかるが,典型的な樹皮の斑紋を生じるのにも同様らしい。剥落の跡は大型で赤味をおびるが,年を経ると灰色がかった乳白色となり,ふたたび同所で剥落が起こる。葉は互生し,羊皮質,葉身は長楕円形または楕円形,長さ4~8cm,幅2~3cm,鋭尖頭。基部は狭いくさび形,低平な鋸歯があり,表面は緑色で細伏毛のある主脈および側脈は凹入し,裏面は脈腋に毛がある。葉柄はやや細く長さ7~15mm。老木では、葉が小型に,葉柄が短くなる傾向がある。花は5月に今年枝のやや下方に葉腋からでて上向きに開き,径1.5~2cm。花柄は細く,頂端に2個の葉状の苞を備える。萼片は5個,苞よりいちじるしく短く,瓦重ね状に配列し,緑色,楕円形から長楕円形,縁にまばらに小歯があり,毛を備える。花弁は5個,白色,倒卵形,基部でわずかに合着し,背面に白色の絹毛が密生する。雄蕊は多数,花弁より短く,花糸は白色,基部は ほどが互いに合着し,さらに花弁の基部ともわずかに合着する。雄蕊は花弁とともに一体となって脱落する。花柱は子房とともに有毛,角の丸い5稜があり,上方で5浅裂する。蒴果は9~10月に熟し,5稜のある楕円体で,有毛,基部に小苞と萼片を,先端に花柱の下方の大部分を宿存し,木質でかたく,先端から半開状に5裂する。種子は扁平,周縁に広い翼がある。

分布(県外)

本州(神奈川県箱根山以西),四国,九州(屋久島まで)

中国地方には分布しない。

執筆者 津山尚
補足情報

2011版データを見る

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