福岡県レッドデータブック

文字サイズ
文字サイズ「小」に切り替えます
文字サイズ「中」に切り替えます
文字サイズ「大」に切り替えます

福岡県レッドデータブック

表3 環境省レッドリストカテゴリーと判定基準

カテゴリー 基準
絶滅
Extinct (EX)

我が国ではすでに絶滅したと考えられる 種(注1)

過去に我が国に生息(注2)したことが確認されており,飼育・栽培下を含め,我が国ではすでに絶滅し たと考えられる種。

具体的には,以下のいずれかの事項を満たす場合が想定される。

  • ①信頼できる調査や記録により,すでに野生で絶滅したことが確認されている。
  • ②信頼できる複数の調査によっても,生息が確認できなかった。
  • ③過去50年間前後の間に,信頼できる生息の情報が得られていない。
野生絶滅
Extinct in the Wild (EW)

飼育・栽培下,あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続 している種

過去に我が国に生息したことが確認されており,飼育・栽培下,あるいは自然分布域の明らかに外側で 野生化した状態では存続しているが,我が国において本来の自然の生息地ではすでに絶滅したと考えら れる種。

(具体的要件は「絶滅」と同じ)

絶滅危惧
Threatened
絶滅危惧IA類
Critically Endangered (CR)

深刻な絶滅の危機に瀕している種

現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合,野生での存続が困難なものであって,ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。

A. 次のいずれかの形で個体群の減少が見られる場合。
  1. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間(注3)を通じて,90%以上の減少があったと推定され(注4),その原因がなくなっており,かつ理解されており,かつ明らかに可逆的である
  2. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,80%以上の減少があったと推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
  3. 今後10年間もしくは3世代のどちらか長い期間(注5)を通じて,80%以上の減少があると予測される。
  4. 過去と未来の両方を含む10年間もしくは3世代のどちらか長い期間において80%以上の減少があると推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
B. 出現範囲もしくは生息地面積が次のいずれかまたは両方である場合。
  1. 出現範囲が100k㎡未満であると推定されるほか,次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,ただ1か所の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
  2. 生息地面積が10k㎡未満であると推定されるほか,次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,ただ1か所の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
C. 個体群の成熟個体数が250未満であると推定され,さらに次のいずれかの条件が加わる場合。
  1. 3年間もしくは1世代のどちらか長い期間に25%以上の継続的な減少が推定される。
  2. 成熟個体数の継続的な減少が推定・予測され,かつ次のいずれかに該当する。
    • a)個体群構造が次のいずれかに該当。
      • i)50以上の成熟個体を含む下位個体群は存在しない。
      • ii)1つの下位個体群中に90%以上の成熟個体が属している。
    • b)成熟個体数の極度の変動が見られる。
D. 成熟個体数が50未満であると推定される個体群である場合。
E. 数量解析により,野生下における10年間,もしくは3世代のどちらか長い期間の絶滅確率が50%以上と予測される場合。
絶滅危惧IB類
Endangered (EN)

絶滅の危機に瀕している種

現在の状態をもたらした圧迫要因が 引き続き作用する場合,野生での存 続が困難なものであって,ⅠA類ほ どではないが,近い将来における野 生での絶滅の危険性が高いもの。

A. 次のいずれかの形で個体群の減少が見られる場合。
  1. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,70%以上の減少があったと推定され,その原因がなくなっており,かつ理解されており,かつ明らかに可逆的である。
  2. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,50%以上の減少があったと推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
  3. 今後10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,50%以上の減少があると予測される。
  4. 過去と未来の両方を含む10年間もしくは3世代のどちらか長い期間において50%以上の減少があると推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
B. 出現範囲もしくは生息地面積が次のいずれかまたは両方である場合。
  1. 出現範囲が5,000k㎡未満であると推定されるほか,次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,5以下の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
  2. 生息地面積が500k㎡未満であると推定されるほか,次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,5以下の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
C. 個体群の成熟個体数が2,500未満であると推定され,さらに次のいずれかの条件が加わる場合。
  1.  5年間もしくは2世代のどちらか長い期間に20%以上の継続的な減少が推定される。
  2. 成熟個体数の継続的な減少が推定・予測され,かつ次のいずれかに該当する。
    • a)個体群構造が次のいずれかに該当。
      • i)250以上の成熟個体を含む下位個体群は存在しない。
      • ii)1つの下位個体群中に95%以上の成熟個体が属している。
    • b)成熟個体数の極度の変動が見られる。
D. 成熟個体数が250未満であると推定される個体群である場合。
E. 数量解析により,野生下における20年間,もしくは5世代のどちらか長い期間の絶滅確率が20%以上と予測される場合。
絶滅危惧II類
Vulnerable (VU)

絶滅の危険が増大している種

現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合,近い将来「絶滅危惧IA類」または「絶滅危惧IB類」のカテゴリーに移行することが確実と考えられるもの。

A. 次のいずれかの形で個体群の減少が見られる場合。
  1. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,50%以上の減少があったと推定され,その原因がなくなっており,かつ理解されており,かつ明らかに可逆的である。
  2. 過去10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,30%以上の減少があったと推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
  3. 今後10年間もしくは3世代のどちらか長い期間を通じて,30%以上の減少があると予測される。
  4. 過去と未来の両方を含む10年間もしくは3世代のどちらか長い期間において30%以上の減少があると推定され,その原因がなくなっていない,理解されていない,あるいは可逆的でない。
B. 出現範囲もしくは生息地面積が次のいずれかまたは両方である場合。
  1. 出現範囲が20,000k㎡未満であると推定され,また次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,10以下の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
  2. 生息地面積が2,000k㎡未満であると推定され,また次のうち2つ以上の兆候が見られる場合。
    • a)生息地が過度に分断されているか,10以下の地点に限定されている。
    • b)出現範囲,生息地面積,生息地の質,生息地点数,成熟個体数のいずれかに継続的な減少が推定・予測される。
    • c)出現範囲,生息地面積,生息地点数,成熟個体数のいずれかに極度の変動が見られる。
C. 個体群の成熟個体数が10,000未満であると推定され,さらに次のいずれかの条件が加わる場合。
  1. 10年間もしくは3世代のどちらか長い期間に10%以上の継続的な減少が推定される。
  2. 成熟個体数の継続的な減少が推定・予測され,かつ次のいずれかに該当する。
    • a)個個体群構造が次のいずれかに該当。
      • i)1,000以上の成熟個体を含む下位個体群は存在しない。
      • ii)1つの下位個体群中にすべての成熟個体が属している。
    • b)成熟個体数の極度の変動が見られる。
D. 個体群が極めて小さく,かつ以下のいずれかに該当する。
  1. 成熟個体数が1,000未満と推定される個体群である場合。
  2. 個体群の生息地面積あるいは生息地点が極めて限定されている場合(注6)。
E. 数量解析により,野生下における100年間の絶滅確率が10%以上と予測される場合。
準絶滅危惧
Near Threatened (NT)
準絶滅危惧
存続基盤が脆弱な種

現時点での絶滅危険度は小さいが,生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位カテゴリーに移行する要素を有するもの。

次に該当する種。

生息状況の推移から見て,種の存続への圧迫が強まっていると判断されるもの。具体的には,分布域の一部において,次のいずれかの傾向が顕著であり,今後さらに進行するおそれがあるもの。

  • ①個体数が減少している。
  • ②生息条件が悪化している。
  • ③過度の捕獲・採取圧による圧迫を受けている。
  • ④交雑可能な別種が侵入している。
情報不足
Data Deficient (DD)

カテゴリーを判定するための情報が不足している種

現時点での絶滅危険度は確定できないが,今後情報が得られれば「絶滅危惧」等になりうるもの。

次に該当する種。

環境条件の変化によって,容易に絶滅危惧カテゴリーに移行し得る属性(具体的には,次のいずれかの要素)を有しているが,生息状況をはじめとしてカテゴリーを判定するに足る情報が得られていない種。

  • ①どの生息地においても生息密度が低く希少である。
  • ②生息地が局限されている。
  • ③生物地理上,孤立した分布特性を有する(分布域がごく限られた固有種等)。
  • ④生活史の一部または全部で特殊な環境条件を必要としている。
  • 注1 種:動物では種および亜種,植物では種,亜種および変種(一部に品種を含む)を示す。
  • 注2動物では生息,植物等では生育を示す。
  • 注3 過去10年間もしくは3世代:1世代が短く3世代に要する期間が10年未満のものは年数を,1世代が長く3世代に要する期間が10年を超えるものは世代数 を採用する。以下同じ。
  • 注4 以下の(a)~(e)に基づく(ただしA3については(a)を除く)。(a)直接の観察,(b)その種に適用可能な個体数レベルをあらわす示数,(c)出現範囲,生息地面積,または生息地の質のいずれかの減少,(d)実際の,または想定される捕獲採取のレベル,(e)外来種,交雑,病原体,汚染,競合,寄生の影響。以下,基準A1~A4について同じ。
  • 注5 将来の期間については最長100年まで。以下,基準A3,A4,E について同じ。
  • 注6 典型的には,生息地面積は20k㎡以下,生息地点数は5以下であって,それにより,その個体群はある将来の非常に短い期間に人間活動や確率論的なできごとの影響を受けやすい場合(そのため,非常に短い期間で絶滅危惧IA類(CR)や絶滅(EX)になりうる)。

閉じる

Copyright © Fukuoka Prefecture All right reserved.