カテゴリー | 定性的要件 | 定量的 要件 |
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絶滅 | 過去に福岡県で生息していたことが確認されており,最後の個体が死亡・消失したことに疑いがない分類群 | ||
野生絶滅 | 福岡県内のすべての自生地で消失したが,福岡県産であることが確実な個体が公的機関で栽培・飼育・系統保存されている分類群 | ||
絶滅危惧 | 絶滅危惧IA類 |
絶滅危惧種については可能な限り定量的要件を当てはめて評価した。 [絶滅危惧I類] 次のいずれかに該当する種 【確実な情報があるもの】 ①既知のすべての個体群で,危機的水準にまで減少している。 ②既知のすべての生息地で,生息条件が著しく悪化している。 ③既知のすべての個体群がその再生産能力を上回る捕獲・採取圧にさらされている。 ④ほとんどの分布域に交雑のおそれのある別種が侵入している。 【情報量が少ないもの】 ⑤それほど遠くない過去(30~50年)の生息記録以後確認情報がなく,その後信頼すべき調査が行われていないため,絶滅したかどうかの判断が困難なもの。(絶滅危惧IA類とする) なお,定量評価が困難な場合でも,減少傾向の有無にかかわらず,県内の成熟個体数が二桁(10~100)程度と推定されるものは絶滅危惧IA類,成熟個体数が三桁程度と推定されるものは絶滅危惧IB類とした。 |
表5参照 |
絶滅危惧IB類 | |||
絶滅危惧II類 |
次のいずれかに該当する種 【確実な情報があるもの】 ①大部分の個体群で個体数が大幅に減少している。 ②大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつある。 ③大部分の個体群がその再生産能力を上回る捕獲・採取圧にさらされている。 ④分布域の相当部分に交雑可能な別種が侵入している。 |
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準絶滅危惧 |
生息状況の推移から見て,種の存続への圧迫が強まっていると判断されるもの。具体的には,分布域の一部において,次のいずれかの傾向が顕著であり,今後更に進行するおそれがあるもの。
a)個体数が減少している。 b)生息条件が悪化している。 c)過度の捕獲・採取圧による圧迫を受けている。 d)交雑可能な別種が侵入している。 |
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情報不足 |
環境条件の変化によって,容易に絶滅危惧のカテゴリーに移行し得る属性(具体的には,次のいずれかの要素)を有しているが,生息状況をはじめとして,ランクを判定するに足る情報が得られていない種
a)どの生息地においても生息密度が低く希少である。 b)生息地が局限されている。 c)生物地理上,孤立した分布特性を有する(分布域がごく限られた固有種等)。 d)生活史の一部または全部で特殊な環境条件を必要としている。 |
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絶滅のおそれのある地域個体群 | 次のいずれかに該当する地域個体群 ①生育状況,学術的価値等の観点から,レッドデータブック掲載種に準じて扱うべきと判断される種の地域個体群で,生息域が孤立しており,地域レベルで見た場合絶滅に瀕しているかその危険が増大していると判断されるもの。 ②地方型としての特徴を有し,生物地理学的観点から見て重要と判断される地域個体群で,絶滅に瀕しているか,その危険が増大していると判断されるもの。 |